君の名前を
何度も心の中で呼んでいた
声にすれば 何かが壊れそうで
ただそっと 飲み込んだ夕暮れ
同じ教室にいるのに
君はいつも遠くて
届きそうで 届かない
春の風みたいだった
誰よりも 君を見ていたはずなのに
君の視線は いつも別の誰かを追っていた
一緒に笑ったこともあった
目が合って 逸らした日もあった
でも、
“好き”のひと言だけは
ずっと ポケットの奥にしまったまま
卒業アルバムの写真の中
君は何も知らない顔で 笑っている
それでいい、って
思おうとしたけど
やっぱり
少しだけ、苦しかった